いがらしゆみこ美術館に行ってキャンディキャンディの世界にどっぷり浸かった
という廣文館 金座街本店の藤森さんが今日紹介してくれたのは、
大野更紗 『困ってる人』
2008年に当時、大学院生だった著者が原因不明の難病にかかってからの
日々を書き綴ったエッセイです。
著者の写真をみた限りでは、とても難病患者には見えないのですが
この本を読み進めていくと、想像を絶する困難な闘病生活が書かれています。
24歳の大学院生だった著者・更紗さんは突然、原因不明の病気にかかります。
1年間医療機関を放浪した末、診断された病名は「筋膜炎脂肪織炎症候群」
という、免疫のシステムが勝手に暴走し全身に炎症を起こす、
治すことが困難な難病。ステロイドなど1日30錠前後の薬を服用し、
室内での安静状態でなんとか最低限の行動を維持できるということです。
それでも24時間途切れることなく、熱、倦怠感、痛みなどの苦痛は続くそうです。
しかし、辛い病気の事を綴っているのに、文体はとても軽やかでポップな
話し口調。そして病院の先生や、親までがあだ名で書かれていてユーモア
たっぷりに表現しています。
内容は病気のことだけに留まらず、大学で勉強していたビルマ難民のことから
9ヶ月の入院生活、恋愛、退院して一人暮らしをするまで様々なことが書かれています
生きていると、決して楽しいことばかりではありません。
辛いと思ったとき、困難に直面したとき、行き詰った時、
この本を思い出したら、少しでも明るく生きることができるかもしれません。
ぜひ、読んでみてください。